KIKI-club岸和田教室。
今年は、『ふたもの』に取り組んできました。
・水指(手びねり)の実演・・・薪窯焼成に合わせて
・シュガーポットの実演・・・口縁を閉じて球体を作りカットしてフタにするもの
(焼成)
・ふたものの基本の講義・・・ふたものの形状・種類の話など実物を見ながら
・ふたつき小つぼの実演・・・手びねりと電動ろくろ
・骨壺の講義・・・地方による慣習の違い、骨壺を作るには?など
・みんなで一緒に小つぼを作る・・・ふたの方に受けがあるツボの作り方
・宝瓶の実演・・・うけのないふたものの作り、手びねりの注口
・片口の実演・・・電動ろくろでの注口の作り方
(焼成)
・ポットの実演・・・今までの技術をあわせて
・急須の実演・・・今までの技術を合わせて
・香合・合子の実演・・・くりぬきの技法
(焼成)
1年を通じて、飽きずに少しずつ上達できるように、プログラムを組んでみました。
たいていのふたものが作れるようになってほしいと思って。
少し、大変かなと思いましたが、
みなさん、がんばってついてきてくれています。
今回は片口まで作ったところでいったん素焼きして釉薬を掛け、焼成しました。
ふたものは、釉薬掛けが非常に面倒です。
重なる部分に撥水材を塗布してから釉薬を掛け(どこが重なるかよく考えないと失敗しますし)、
さらに、アルミナ入りの撥水材を塗布します(釉薬のくっつき防止です)
今回は、還元と酸化、ふたつの焼き方で焼成しました。
還元の窯焚きが終わり、窯出ししましたので、KIKI-clubの会員さん、渾身の作品をご紹介しましょう😊
Oさんの作品。ジブい黒の釉薬がカッコいいですね。
こちらもOさんの片口。
ほんのり御本のピンクが入って優しげな表情です。
ニュアンスのある灰釉、生地の赤土が所々、焦げを作っているのもいいアクセントです。灰釉というのは、本当に飽きない釉薬ですね。
Kさんの作品。
続けて、同じくKさんの片口、灰釉です。
鉄絵のラインが効いていますね。
油揚手と呼ばれるマットな黄瀬戸。
焦げがカッコいい!
シンプルだけど味わいのある仕上がりです。
同じくDさんのふたもの。
手びねりとは思えない出来、ぴったりふたが合ってますね。
そしてデザインも。
鉄絵のラインと釉薬と土、よく合ってます。
最近のDさんは手びねりにはまってます!
電動ろくろにはないあたたかみ、という言い方は普通かな、もっといい言葉があるといいのですが。とにかく、手びねりの魅力ってありますよね。
諸事情で、しばらくお休みしてたSさん。
ふたものはまたゆっくり追いついてくださいね。
白鳳マット釉薬の濃淡を利用してデザインされた小皿の組物。釉下の鉄絵も柔らかくていい表情です。かなり素敵なお皿じゃないですか?👍
Hさんの作品をまとめて。
がんばった甲斐があった作品群。
とてもいいですねー!!
はなまるです。
おまけ。
健康上の事情で退会されたKさんの残っていた鉢を焼きました。なかなか窯に入れられなくて、ずっと気になっていたのでよかった。とてもいい仕上がりでホッとしました。さっそくお送りしますね。
これも、灰釉です、少し厚く掛けると、こんな古陶の青磁のような風合いになります。御本のピンク色が1箇所、またいい場所に出ているのも、奇跡のような。
彫りを入れた鉢のデザインとも合ってますね。
今回、なかなかの焼き上がりでした。
会員の皆さんの作品がうまく焼けると、自分の作品が成功するより3倍くらい嬉しいし、ホッとするのは何故かしら。
今回は、還元で焼いた窯でした。
酸化焼成した窯は、ただいま、冷めるのを待っています。明日夕方には、窯出しできそうです。
おたのしみに。
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