今年、KIKI-clubでは、久しぶりに一泊旅行に行きました。
島根のやきものを巡る陶芸三昧の旅、ついでに玉造温泉♨️にも。
毎年、日帰りのバスハイクを企画して、club会員以外にも募集して、楽しくワイワイ陶芸の旅の一日を過ごしていたのですが、諸事情ありまして断腸の思いで、昨年で終わらせていただきました。
楽しみにしていただいた方々には、大変申し訳ありません。どうぞご勘弁ください。どうしても続けていけなくなったのです。
せめてclub会員さんだけでも、ささやかなお楽しみ会のようなものを替わりに計画するつもりが、個人旅行の程でいいから一泊旅行を計画して、ということになりました。
結果から言えば、たいそう楽しゅうございました。
やきもの好きの、これでもか、というほどのやきものに触れる旅。楽しくないわけがありませんよね。
まず初日、早朝に出発して、昼頃に足立美術館に着きました。素晴らしくお庭が綺麗なのですが、それもそこそこに、お目当ては・・・
美術館の中の陶芸館。
河井寛次郎と魯山人。
2大巨匠の作品群は、やはり迫力があります。陶器の展示に混じり、お二人の思いの言葉も展示されていてそれもよかった。
何度も見てはいますが、自分の価値観をしっかりと持ってそれを形にしていく強い思いを改めて感じられる展示でした。
次は袖師窯。
島根のやきもの、窯元は、バーナード・リーチの影響を強く受け、民藝運動の一役を担ったところ。
スリップウエアの技法を使ったものが楽しいです。
ちょうど職人さん達が、もみ灰を燃やしているところに出会いました。燃やし過ぎないよう、いぶしながら燃やして、黒い灰を作ります。このもみ灰の珪石分などが、この地方独特の乳濁の釉薬の原料になるのです。
と、そこまでは知っていますが、他にもいろいろ興味津々、自分でも水なすの灰などで釉薬を作るので、疑問もいっぱい、いくつかの質問にもご面倒でしょうに、気軽に答えてくださってありがとうございました。
宍道湖を横目に見ながらドライブ。大きな湖で、車中からでもいい眺めでした。
島根物産館の2階に。地元の工芸品がずらりと並んでいました。もちろん、やきものも。
各窯元さんのそれぞれの量は少ないけれど、地元の窯元さんの作品を一度に見れて、これはこれで楽しいものです。違いもわかって面白い。
そこらへんで、時間切れ。
温泉に浸かり、お料理に舌鼓を打ち、地酒を味わう。
教室ではできないような、じっくりとおしゃべりを楽しむのも新鮮ですね。
翌日は、朝早くから開いている湯町窯さんのギャラリーからスタート。
民藝の窯元さんという感じの作品群。すごく楽しい、ワクワクします。何を買おうか、真剣に悩みます。
うつわ好きには、たまらない時間。
次は、出西窯さん。
ギャラリーも広くて、作品も、また全然違うスタンスで作られてるのがわかります。
手作り、というよりもっとシステマチックに作られてて。
作業場も窯場もオープンに開放され、職人さん達の多さにちょっとびっくりしました。フランクに観光客の質問にも答えてくれたり、同じ敷地内に、とてもオシャレで美味しいパン屋さんもあったり、何かと戦略的で楽しませてくれました。
ランチはもちろん、出雲蕎麦!
ランチの後は、出雲民芸館。
建物自体が、美しい佇まいで、
アートです。
民藝運動のいろいろをゆっくりじっくり、見せてもらえるし、売店も楽しい。
お天気もよくて、秋の日差しも穏やかでした。
帰りの車中、大山を眺めながらのドライブ。
サービスエリアのソフトクリームが絶品と言ってみんなで食べたり、冗談を言い合い、失敗をフォローし合いながら、お土産もいっぱい買って、本当に楽しい、いい旅でした。
ただただ、やきものを愛でる旅ですが、こんなふうにテーマがあるのもいいと思います。
そうそう、旅の参考にした本が、もし行かなかったとしても、写真や文章も素敵でいい本です。
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